Disney+で天国大魔境。からのディズニー社長のボブアイガーさんの本がすごいって話。

弊社が効果音を担当しましたアニメ、天国大魔境Disney+で配信中です。
Disneyのファミリー企業のなかで何か自分の仕事が花咲いている姿を大切にしていきたいと思いました。
今後もこうした作品を担当できて、貢献できたらな。と。
それはどのプラットフォームでも、どの作品に対しても同じ気持ちです。

なぜあえてそんなことを思うかというと、現在の社長、CEO、ボブ・アイガーさんの著書(2020.6日本経済新聞有料記事)を やっと! 
読んだからなのです。

なぜ、やっと、読んだのか?
私は昨年かおととしぐらいに十何年ぶりに東京ディズニーリゾートへ出かけまして、とても感動し家族と貴重な時間を過ごしました。新しいアトラクションの技術の進歩や塗装・装飾、キャストさんのホスピタリティはもちろんのこと、音を扱う技術職として細かいところをみれば、音楽と完全に同期したマシンの制御や音量感、音質など緻密にチューニング、調整されたその情熱と熱意が総合的に創り出した体験に心を打たれました。具体的にはプーさんのハニーハントや、美女と野獣は乗ったことがなかったですし、ディズニーシーも開演直後ぐらいしか行ったことはなかったんですね。子供は小さくて、疲れて寝てしまい夜までは居られなかったですし、乗れるアトラクションも当時は限られていて……。仕事も忙しくて……。というよくある感じの話です。

まぁとにかく、小さなことに大きく心を動かすのは得意であり大好物な私なので、これは!と思いまして。
興奮さめやらぬうちにディズニー関連本を20冊ぐらいだったでしょうか、取り寄せまして読みました。

ウォルトーディズニーの本人の伝記的なものから(ご本人が書いたものはないので、他者がまとめたものですが)、経営的な分析のものは東京のオリエンタルランドにフォーカスしてたと記憶してますが、日本にディズニーランドを誘致した人たちの話も読みました。他にもキャストさん関連、いわゆるディズニーマジック的なホスピタリティを支える5つの鍵である、安全(Safety)、礼儀正しさ(Courtesy)、(Inclusion)、ショー(Show)、効率(Efficiency)まわりの話題や物語など。このInclusionは今までの「SCSE」に追加された比較的あたらしいもので、60周年をむかえるにあたり2021年12月に加えられたもので、さまざまな考え方や多様な人たちを歓迎し、尊重すること、だそうです。日本語にすると、包含とかになってしまい、適切な訳語がみあたらないと思われましたので、私の個人的な日本語としては ”包容” あたりなのかなと思います。リスペクト成分が入れられてないのが心苦しいです、もっと適切なことばがあればぜひ教えてください。

さてさて、そうしたディズニー本のなかでも最後のご馳走として取っておいたのがロバート・A・アイガーさんの著書。

The Ride of a Lifetime : Lessons Learned from 15 Years as CEO of the Walt Disney CompanyディズニーCEOが実践する10の原則(2020.ロバート・アイガー著  関 美和 翻訳 2310円)

素晴らしい内容。一生物の本は4年に1冊あるかないか、ぐらいの頻度と感じてまして、それは読書量の少ない私の打席数の問題だと思うわけです、が、この本はそれです。一生物ですね。何回も買っていい。何度読み返してもいい。世界トップの経営の本としては、もう現存するレジェンドというか向こう50年100年は読み継がれる本であると思います。大学の経営学ではドラッカーとかいろいろ定番がありますけど、私はアイガーさんの本が一番だと思う。(ちょっとその業界にいるので贔屓してます。)

本は英語の本なので、この手の本を読みづらい方、苦手な方もいらっしゃるとは思います。が、内容が濃く、無駄な形容詞や説明が皆無で削ぎ落とされている文章で、怒涛の展開が続くのでグイグイ引き込まれます。本を途中で中断して置くのが名残惜しいぐらい・・・。

スティーブ・ジョブスとのくだり、PIXAR買収あたりの話はグッときます。
(泣きます。が、そこまでしんみりさせません。)

私、PIXAR本も2冊は読んでまして、それもすごくよい内容の本で。その本のなかでもピクサー側からもディズニーから買収をもちかけられたくだりの描写というのは、クライマックスというか衝撃的な展開の部分でした。

ピクサー流 創造するちからー ー小さな可能性から、大きな価値を生み出す方法
(エイミー・ワラス エド・キャットムル著、石原薫 翻訳 ダイヤモンド社 1980円)

こうしてディズニーの歴史にボブさんが入って、メディア企業を買収していったり、ピクサーを買収することでディズニーのアニメーション部門を復活させたり、中国にディズニーリゾートをつくったり、配信プラットフォームをつくったり、デジタルでのディズニー作品の提供。
こうした流れとやってきたこと、を考えるますとスティーブ・ジョブスが残したApple製品やそれら製品が織り成す現代の暮らし。そこにディズニーのコンテンツが融合して、私どもが従事してるコンテンツビジネスも進化し、表現面や芸術面も進化し、その渦中にあることを畏敬の念を持たずにはいられない気持ちになったのですね。

末端で仕事させて暮らせているのは間接的にも、直接的にもジョブスさんやディズニーさんのおかげなんだといえる。仮に、そうではなかった未来ではまた別の選択肢や生き方があったとしても、やはり現在の私は彼らのつくってきたもの、プロダクトだったりコンテンツの影響の、さらに影響、そのまた影響、その下流にいることは間違いない。

ふと中学生のとき、家にApple Macintosh LC2が来たことを思い出しました。当時でモニターディスプレイとコンピュータ本体合わせて100万円近く。たった80MBのハードディスクと、4MBのメモリ、一機のフロッピーディスクスロットを備えてました。2023年の現在はそれと比較にならないほど高性能なワークステーション(あえてそう呼びたい)がラップトップで30万円も出せば、フルカラーのディスプレイに使いこなせないぐらいの演算性能を備えたものが、家から買って届く時代になっています。Appleはモトローラー製でもIntel製でもない、自社でつくったプロセッサを搭載して、OSのシェアも伸ばしてきています。過去には低迷する時期もありました。

Appleのmacを使って何かをしたい。

そういう話、少し前にはありました。Macを仕事に使って・・。オフィスもワードもエクセルもないけど、、、と。弊社の仕事は今やMacでないと話にならない業界標準機になっています。弊社にも、私の私物でもApple製品はゴロゴロしています。これを使い続けていく!ということは、なかなか私にとってはエピックなことです。これがレガシィであり、次の世代へ我々が何をバトンパスするのか、よく考えていかなければならない。そんなことを強く思い、またディズニーリゾートへ遊びに行く日を夢見ています。目の前の仕事を一生懸命に取り組んで。ウォルトディズニーがミッキーと握手している像を見る目がかわりますよね。ディズニーランドは彼の夢想した世界そのものです。想像を創造した、夢を現実にした魔法がそこにあるということ。

2023.4.15に東京ディズニーランド40周年の記念セレモニーでボブ社長も来日していたということで、本もってフリフリして行きたかったですなぁ、ボブアイガーさんグリーティング!この方が、スターウォーズもピクサーも、アイアンマン達をはじめとするマーベル社を買ったんですよ!ボブさんのお人柄だから買えた。すごいことです。
最後に one more things.

オンラインビデオ学習サイト(月額1700円)のマスタークラス。ボブアイガーさんの話が聞けます。すごい時代です。現役、世界トップ企業のボスの話ですよ。ちょっと信じられません。大事件です!



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この記事を書いた人

Hkurahashiのアバター Hkurahashi 代表取締役社長

株式会社オトナリウム代表取締役社長  
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