3秒前ブツ。
完成した音声において音の位置がわかるように絵のshow?正時?(10hとか1hとか)の3秒前に1フレームの1khz信号を置いておく。というポスプロで伝統的に行われてる目印がございます。
この作法、海外の音楽家の方には画期的らしく(フェードインや静かにはじまる音楽だと、どこが”表現”としての音楽のはじまりなのか、つまりはじまりかたの間合いがわからなくなる)最近ではポスプロ以外でも使われるようになってきてます。ちなみに、この ショー が英語からなのか、正時なのかよくわからないのですが、映画は2フレームまえで、これは35mmのフィルムで3フィートが2秒。というように頭の良い方から聞いたことがあります。テレビでは今は3秒が標準ですが、これは最終的な放送用の原版では落とされ、あくまで音と映像を別々に制作準備していく上での目印。というわけです。
これ、1フレームの音なので、他へ録音したり、バウンスしても1フレーム以上、音がこぼれるわけはないのですが、EQでLowCutを入れておくと音がわずかにこぼれます。
スタジオで指摘されて気になりまして、検証したのですが弊社が現有してる環境としては2018のProToolsUltimateから発生しました。
EQ処理が別の帯域に影響を与えることがある。
というのは理論としては書籍で見たことはあるのですが、そもそも1khz成分で1fしかないはずの純音サイン波がローカットさせると1f以上に音が伸びる。ってのがちょっとおバカな私には頭がおいつかないのです・・。挙動を見ていると1khzが再生される過程で1fの僅かな間でも帯域的に全体域から1khzに収束していくような挙動をFabfilterのEQなどでは視覚的把握できるのでその影響なのかとは思うのですが・・・。
AVIDに問い合わせまして、本社の方へ仕様なのか聞いてくださっている。
そんな状態です。
この感じ、LFE信号を原音トラックから抽出する際やHaloUpmixなどでは生じていたものの、信号処理の都合によるものの影響かと勝手解釈してました。経験上、次カットへのこぼれなどが生じないようにエディットして対処してましたが、1fの音が1f以上に伸びるのはおかしいだろ・・と。
遅延補正やHEAT、DSP処理かNATIVE 処理に関係なく生じているようで、回避するにはクリップオートフェードインを3ms以上にしていると、無いように見えます。(内部的にはあるのかもですが)
このクリップオートフェードインはセッションや環境によって異なりますので、これを入れてる方の環境では起きないが、これを入れてない人の場合は3ブツがすでに伸びてる。
これは、ミキサーさんが送ってくださったセリフガイドでもあったりしていたので、まぁ総合的に生じちゃってる話なんですね。
結論はまだいただいていないので、分かり次第共有したいと思います。
こういうバグはFAQやユーザーフォーラムでどのような文言で引っかかるのかが不明。
audio signal spill なのか、 bug plug-in processとかなのか
AIなどで検索性や解決性が向上すると良いのですが。
現状、AVIDへ送った内容と発現方法は下記になります。
EQによるローカットをアクティブにしていることにより、1khz信号が元の音声リージョン長よりも僅かに音がこぼれた音声がバウンスされる状態について、バグについて仕様なのか、お聞きしたいです。 再現方法としては オーディオトラックを作成し、シグナルジェネレーターで作成した1khzのクリップリージョンを配置します。(1fでも10秒でも同じ結果です)そのトラックに1bandEQや7BandEQをインサートします。(1の状態) つづいて、そのEQでHPF、ローカット等をアクティブにして(例,12dbロールオフ40hzなど)、そのトラックの音声をバウンスすると、元のリージョンより少しだけ溢れた音声がある発生しているのが、波形表示を最大にすることで見えます。 社内別のバージョンでも試しましたが、少なくとも2018年のProTools Ultimateから同じ状況のように思われます。 (1)の具体的な減衰dbなどを処理しない、ただのインサート状態もしくはバイパスではこの問題は起きません。また、初期設定内の”操作”-”その他”クリップオートフェードイン アウトの長さ を3msec以上程度設定していれば回避できているようです。 遅延補正やHEAT、DSPかNATTIVEの処理かは関係がないように思われました。他サードパーティー製のEQでも同じことが発生しています。 こうした信号処理が常々内部的に発生しうるのか、または発生しているのかマルチトラック、サラウンド作品などでチャンネル数が増えた際には積算されたノイズ値として、悪影響がありうるのか。また、元の音源よりも長い音声が作成されるのは理解しがたく連絡させていただきました。
Case Description:
>>2023.4.24追記
ご報告いただきました症状につき、本社でも症状確認し 開発部門のデータベースに 正式な不具合番号: PT-302803 Noise appears when EQ3 is inserted and bounced with the high-pass filer enabled. として登録されました。
とのことです。
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