映画録音技術、音響に関する本のご紹介(4/13加筆)

映画録音技術  関連書籍のご紹介です。

J.S.A 日本映画・テレビ録音協会から出版されている

『映画録音技術』の第二版(定価3,800円)が大改訂され出版されました。

私が寄稿したアニメ分野の効果音についてのコラムが掲載されております。
”アニメーション映像と効果音”倉橋裕宗(P.219ーP.221)
2011年ぐらいに書いたものですが、
第二版でもそのまま掲載されている旨、ご連絡、ご案内をいただきました。

日本語で読める映画の録音技術、その周辺に関しての書籍としては唯一無二の大作の本です。
けっこう、大きめの本ですよ。(343ページもあります。)

もはや伝説級の超一線で活躍されている方達が執筆、コラムを寄せておられる内容で、日本語で読めるものとして大変貴重かつ、重要な専門書となっています。
学生やこの業界を目指す方、また駆け出しの方には大変な出費であろうことも理解します。
かつての自分もそうでした。

とはいえ、そうした方々にこそ、所有して呼んで欲しい本でご紹介いたします。
(私に印税が入るとか、そういうことはございませんので。)


第二版の執筆陣には音楽方面に強いエンジニアの古賀健一さん、
そして録音技師の藤林さんも加わってました。

古賀さんは私がTOKYO OVERRIDEや劇場版ヒプノシスマイクで
ご一緒して以来、仲良くさせてもらってましてマイクの話や
フィールドレコーディングの話。


会えば、「おとといのスッゴい雷の音、録りました?!」
みたいな話でいつも尽きることなく盛り上がってます。

古賀さんは日本でのIR収集の第一人者になりつつあり
その経験と知見に比肩する人は存在してない!かもしれません。いや本当に。


古賀さんのスタジオはこちら。DolbyATOMOS対応で、何がいいって
床がヴェルサイユ張りなのが素敵。髭ダンさんやアジカンさんを
担当されているエンジニアさん。
[古賀さんが作られた、和室、畳の部屋のAltiVerb用のIRセットはこちら。]
IRで和室ってすごくレア、珍しいと思います。

古賀さんはこの本ではイマーシブ、DOLBY ATOMOSまわりの
部分の執筆を担当されたようですよ。

藤林さんとは彼がアオイスタジオ時代からの仕事仲間であり
今は実写映画の録音さんとして活躍されているはず!
ついこないだの東京オリンピックの映画も担当されてました。

私は海外の映画関連本ふくめ、音に関する書籍はなんでもコレクションしてきておりますが、たった一冊しか買えない、読めない、としたら日本語では間違いなくこの本を推します。いまだに度々、ちょこちょこと引っ張り出して、つまみ読みをしては、反芻したり刺激を受けております。これぞ実物がある書籍の醍醐味といえます。

最近はweb上、ネット上になんでもある。と思われている時代ですが、
確実な情報ソースは100%人、人的ネットワークに依存しています。

私もこの年齢になって確実にお伝えできますが、

大切なことはネット上にはのっていません。


一見、重要そうな、パッと見、すばらしそうなアイデアや着眼点も
実はすでに先人が通ってきた道であることはしばしばあります。


そうした先人たちは優れた見識と謙虚な姿勢をもっているがゆえに、多くを語りません。
ましてやネット上で知識や技術をひけらかすようなことはなおさらありません。

不器用でどうせ上手に話せないから、言葉にできないから……。

というような極めて日本人的な職人気質的な方も少なくなく……。
この仕事に従事されてきて、そういいった、目で盗む。的な時代を通ってきた、
というのも理由だと思いますが、そうした諸先輩方はたくさんいらっしゃいます。

こんな私のようにペラペラと軽々しく言葉を紡いで
伝えようとするようなことはせず、
最初から限界と浅はかさを悟ってい、あえて語らない方達が、大勢いらっしゃるわけです。

黙しておられるわけです。

私としてはそうした方達の目に止まる可能性があることですら
正直に申し上げて恥ずかしい限りではあります。
が、後進の方にとっては玉石混交のweb上、ネット上の足りてるか足りていないかを
判断もできないまま、そこに頼らざるを得ない事情もあるように思います。
その点への同情があり、このようにブログで情報発信をのこしておこうと、
ご紹介させていただいている次第でございます。

本は、全部よみましょう!なんていう話ではないですよ!


気になったところから読んでいけば良いのです。



学生の方はきっと学校にあると思うので、ぜひ、手に取ってみてください。
学校になければ、先生や事務局の方に、この本を買って欲しい!とリクエストしてください。
仕事人として会社に入れば、業務上必要なものを購入リクエストすることがあります、
ぜひともその練習だと思って、お願いしてみてくださいね!

本屋さんで取り寄せるのが難しい場合は、
こうした本は放送機器展のイベント会場などで購入できる機会がありますよ。
気になった方は録音協会にお問い合わせくださいませ。
録音協会様の連絡先をのせておきます。

録音協会
〒157-8561
東京都世田谷区成城1-4-1
東宝スタジオ ポストプロダクションセンター2 3F

info+sound.or.jp

↑プラス記号のところは@(アットマーク)をお使いください。
迷惑メールが増えてご迷惑をおかけするかもしれないため、
私の方で記号に入れ替えいたしました。

電話:03-3749-121
Fax:03-3749-1216


(協)日本映画・テレビ録音協会 「映画録音技術」
出版委員会 委員長 弦巻様
この度は、お忙しいところ、ありがとうございました。
この場を借りて厚く御礼申し上げます。


弦巻さまの会社のWEBサイトもご紹介させていただきます。

Sound Design YURTA (サウンドデザイン ユルタ)

Blogは超専門的かつ網羅的で素晴らしい内容です。
録音部、特に実写の映画録音に携わる方、目指している方は
必見、必修の内容ですよ。

*とはいえ、わたくしエラソーに書いてますが私は弦巻さんや実写の録音部の方達とはほとんど
仕事をしたこともお会いしたこともなく……、活動の場が狭くてスミマセン!!

ほんと恥ずかしい!!
実写の録音部の方達とは私は父の会社のアシスタント時代に、瀬川さん、藤丸さんには
大変お世話になりました!その節はありがとうございました!!

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この記事を書いた人

Hkurahashiのアバター Hkurahashi 代表取締役社長

株式会社オトナリウム代表取締役社長  
好きな言葉は  楽しみは春の桜に秋の月 夫婦仲良く三度くふめし

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