映適!

2023年4月1日から「映像制作の持続的な発展に向けた取引ガイドライン」に則って適正な制作が行われた映画に「映適」マークを付与する制度が開始される。

適正な映画制作環境を、撮影時間の上限など定めた「映適」認定制度が4月に開始(映画ナタリー編集部2023.3.29

映画製作、労働環境の適正化へ一歩 基準適合で「映適マーク」発行へ(毎日新聞2023.3.29)

こんなニュースがありました。実写の映画の制作現場なので、弊社は実写映画は携わる機会はあまりありませんので関係がない・・・。のかもしれません。アニメーションの劇場公開作品も映画、と呼ばれますが、制作環境については個々のフリーランサーや制作会社での労働環境によるところが大きいです。

 実写の屋外での撮影は早朝から深夜、シーンによっては夜中に撮ることもあるわけです。肉体的にもきついですし、陽がのぼるとか光線がかげるとか、雲がかかるとか騒音だとか、人間がコントロールできない事象のなかでベストをつくすシビアな現場。チャンスは一瞬だったり、一度切り。そういう世界なので、スタッフへの当たりもつよくなることもあるでしょう。大変。私なんかが言えばいうほど、実写の方からは笑われてしまう話ですが、実写の方の多くはそうした苦労をわざわざ語ってくれませんからね。

いざ現場へゆくととても大変ですので、それがゆえになり手も少ないですし、今後は少子化で人材確保はさらに厳しいのはどの業界でも同じです。仕事ができても有名になるわけでも、ものすごくお金が稼げる、というわけでもなく、好きこそものの上手なれの世界であります。少しでも労働環境がよくなって、好きなんだから我慢をしろ!的な雰囲気ではなくかかわるスタッフ全体的に健全化されて、良い映画がつくられていくこと、そうした環境が整備されることを願います。

日本の映画業界は制作本数のシェア的には洋画よりも邦画のほうが多いそうです。年間興行収入シェアは邦画68.8%と洋画31.2%だそうです。映画館1館あたりの収入は、スクリーン数は増えていっているため年々、減額傾向なのだそうです。このあたりの話はまた別の機会に。

参考

『映画館の入場料金は、なぜ1800円なのか? 』(2009,斉藤守彦 著)

日本の洋画離れが加速、23年興収初速に見る深刻正月興行から長年の課題が浮き彫りになった(東洋経済オンライン)

ちなみに撮影現場で音声を収録して以降の話は、テレビも映画も、アニメも、雑に言えば、室内でコンピューターをつかって音を扱っていく工程にかわりはありません。これを「仕込み」と称してまして、最終的にセリフと音楽を効果音を一緒に混ぜ込む、ダビング、ミックスという工程の前のことをさしています。音をきれいに整音したりタイミングを整えたり、アフレコや効果音アフレコ(生音やフォーリーともいう)したり、効果音を作ったり、既存の効果音を絵にあわせたり、完成に向かって、屋根のある部屋、時に小さな部屋で、時には大きな映画館のようなスクリーンのある部屋で、1音、1音、手で音をつけていっております。

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株式会社オトナリウム代表取締役社長  
好きな言葉は  楽しみは春の桜に秋の月 夫婦仲良く三度くふめし

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