映画館と東急歌舞伎町タワー 109シネマズプレミアム新宿にいってきた話

Creed 3こと『クリード 過去の逆襲(2023)』で弊社担当の特別短編の上映もあり、完成形のチェックがてら久しぶりに映画館へ行きました。
映画館は2023.4.14開業のできたてホヤホヤな東急歌舞伎町タワー109シネマズプレミアム新宿
ここ何年も忙しさを理由に映画館へほぼ行けていなかったので、とても楽しかった映画鑑賞の話。

とても上質ないい映画館でした。こちらの映画館、映画館全体を作曲家の坂本龍一さんが監修。坂本さんが2023.3.28に逝去された報はごく最近の出来事ですので、開業後に上映をご覧になられなかったことが非常に残念で悲し……。


坂本龍一さんと映画館の関連のお話で。弊社もお仕事ご一緒させていただいてる 
アーティスト agraph であり作曲家である 牛尾 謙輔 さんは 電気グルーヴ のサポートメンバーでもある。
下記の記事もご興味があればぜひ、ご覧ください。泣きそうになりました。(音楽ナタリーさんもこういう記事ありがとうございます。イベント行けなかったですし、とても良かったです。勝手にエール)



牛尾憲輔が明かした坂本龍一との叶わぬ約束、そして没後に知った「自分の後任は牛尾に」(2023.4.24 音楽ナタリー)


目次

109シネマズプレミアム新宿 完全キャッシュレス。

完全キャッシュレスで現金の取り扱いはない。この点は注意点でしょうか。
チケットは事前にオンラインクレジットカード決済でメールにQRコードチケット到着。当日はスマホを忘れずに。という感じでしょうか。

料金やサービスの詳しい内容は公式サイトを確認していただきたいところですが、お値段は2023.5月時点では

4500円のCLASS A

6500円のCLASS S

こちらにはウェルカムコンセッション含むその他サービス料金が含まれています。
(サービス料金CLASS S:2,500円、CLASS A:1,600円)
とのことです。シネマポイント会員は500円安くなります。(109シネマズ全店舗で利用可能なシネマポイント会員は年会費無料でお得な会員特典アリ。)


上映前まではドリンクとポップコーン(塩、キャラメル、ハーフ&ハーフ)がおかわり自由。
そういうことになってました。アルコールやお料理はBARカウンターで別料金です。

入場券、映画チケットであるQRコードをスキャンしてスタッフさんにサーブしてもらう形式でした。
フリードリンク(ソフトドリンクのみ)とはいえ、けっこうな量ありまして、通常の映画館のS~Mぐらい、マクドナルドで言うMサイズ(12oz;360ml)弱ぐらいの雰囲気でフタ、ストロー付きのものの、ストローが貫通できる蓋ではなかったような……。こぼさないように要注意ですかね。ポップコーンも1人なら十分な量でお代わりの必要はなく。ドリンク種類は映画館にあるようなものは概ねありした。ホットはコーヒーとほうじ茶、コーラはペプシ、珍しめのものでセブンアップがありました。(迷わずセブンナップいただきました!)

料金お高めに映りますが、ポップコーンとドリンクのセットで700円ぐらいは通常すると思うので、プラス1000円であまり人が多くない環境を選ぶ。という感じでしょうか。ドリンクはトイレ近くなってしまうので飲まないし、ポップコーンは要らないです!という方にはさらに割高に感じてしまうかもしれません。

ちなみに値段が高いからといってお子様入場禁止。とかではない様子かと。

開場のアナウンスなどはしていなかった印象です。
静かなロビーに坂本龍一さんの音楽がしっとりと空間を演出、静謐な落ち着いたオトナな雰囲気が映画への期待を高めます。

効果音のプロ(制作者)によるシアターの音の設備環境

シアターは1から8まで。
客席数はそれぞれに車椅子席が2席あるようですが、私の確認では入ったすぐのフロアレベルの場所で
スクリーンを見上げるような形になり、あまり見やすく音響的にもベストとは言い難い場所かと思いました。
もっと中層の位置でご覧になれる映画館はあると思います。ここはやや厳しめの評価で関係者様申し訳ございません。わざわざご覧になられに来てくださる方のお気持ちや労力、また車椅子のリクライニングの可能不可能のことを考えると、やや厳しいかと思いました。シアターフロア(9F)まではエレベーターですが、やや小さめのエレベーターで、他の階の劇場での公演とタイミングがバッティングしたりすると動線にかかる時間が難しいこともありえるかと。

  • シアター1 70
  • シアター2 98
  • シアター3 142
  • シアター4 75
  • シアター5 70
  • シアター6 98
  • シアター7 124
  • シアター8 75

シアター3はドルビーアトモス対応の部屋で最大の客席数。
舞台挨拶などを行なってもいいかんじになりそうな空間でした。

私は1と3で作品鑑賞しましたが、設備について。
空間としては最近の映画館なのでもちろんデッド。吸音・防音・遮音が効いてます。
防音の工事施工はヒビノ株式会社様が行なったようですね。
第60回定時株主総会招集ご通知PDFに書いてありました。

スピーカーなど説明はこのサイトに詳しい。StereoSound Online (2023.3)
カスタムスピーカーですが、国内でこの規模のカスタムスピーカーをつくるところは限られているように思います。

つくったところはおそらく……こちら、
株式会社イースタンサウンドファクトリー(EASTERN SOUND FACTORY:ESF)
国内のmusikelectronic geithain、いわゆるムジークの代理店、佐藤様の会社ですね。
弊社もムジークRL906を使用しているデスクスペースがありまして、その際にお世話になっています。

ESF様サイトにて東急レクリエーションが2021年末に音に特化して導入した「SAION(サイオン)」カスタムメイドの音響システムは佐藤様のESFで設計製造したもの。とあります。(109シネマズグランベリーパーク、プレミアムサウンドシアター[SAION])

このSAIONを109シネマズプレミアム新宿ではSAION-SR EDITION-としておりますので、
そういうことなのだろう。というのが論理的な帰結になるかと。
109シネマズプレミアム新宿のロビーには天井にもそこかしこにムジークと似ているようにみえるスピーカーが釣ってありました。決して安くはないスピーカーなので、すごいな……と。

109シネマズプレミアム新宿、シアターのアンプはイギリスのリニアリサーチ
これは良いというお話はひとづてに聞いたことがありました。
といっても出元を辿ると佐藤様ですが……笑

シアター1 スピーカー配置や数

私が実際にシアターで目視で確認した限りでは
(公式的なサイトや設備会社様での公開された情報ではないので悪しからずご了承を)

シアター1のスピーカーは横側のサイド5本ずつ。
リアセンターは2つづつ。で後ろ面は都合4本。
という感じでした。E列からがちょうどよい画角な感じでした。
このあたりは好みがあるので、あくまで私見です。
後ろの方の席もよいですが画面はちいさくなってしまいます。
基本的に全シアター入り口はスクリーンの横からで、あとは登って席へいく形。
なので、上映始まってから入場したりとかは、お客様に相対して登る感じになり
ちょっと恥ずかしいです。

横は布っぽいヒダ状の化粧仕上げだったのと、最後端は硬質ウレタンだったのが
個人的には興味深かったです。フロントデット、リアライブ。
というか、部屋の一番後ろで拡散音場を想定している感じが面白い。

シアター3 スピーカー配置や数

シアター3のスピーカーは天井の上が8本づつが2列で16ch
横は7本づつ。で14ch
後は2本づつ。で4ch
天井LFEが2本づつ。で4ch
LCRが一本づつでフロントにLFEが2chぐらいあるとすると
37.6chという感じになるでしょうか。

興味深いのはサイドチャンネル、サラウンドチャンネルのフロント側最前列の2本が
ダブルウーファーの仕様で他のサラウンドチャンネルのスピーカーと違うユニット
なこと。
また、LFEサブウーファーが横に2つづつあったろう。という点。
つまりシアター内にフロントLCRとの組みのLFEチャンネルと別に、サラウンドと天井ユニットのドルビーアトモスの仕様を達成するフルレンジ再生能力の担保のために、左右それぞれに2発づつ、計4本のLFEを天井から吊っている。という点。

ドルビーアトモスではサラウンドチャンネルもフルレンジ(0hz-20khzが人間の可聴帯域のフルレンジになりますが、現実的な現在の機材で再生可能な低音は17hzぐらいからになります。ちなみにバスドラムで基音が40hzぐらい、パイプオルガンの最低音は16hzだそうです。)

さらにちなみに、こうした映画のミックスを作る場所についてもご紹介。
私も何作かダビング、仕上げをおこなったことのある東映様のデジタルセンターのDub1記事があったのでリンク(音響機材の代理店synthax Japan様の記事です。)載せておきます。こちらは音響特性にすぐれたスタジオや空間の設計を手がける株式会社ソナの中原様の執筆された記事のようですね。
シンタックス様といえばRMEやFerrofishの機材が有名ですね、弊社にもあります。
SONA様は弊社、ドルビーアトモス用のルームの防音施工をお願いしました。
そうなんです、お気づきのとおり業界、とっても狭いんです。

映像の方はあまり詳しくはないんですが、映画館のシネマプロジェクター
Christy Digitalはウシオ電機株式会社のものです。上述のESF様が共同開発した先である株式会社ジーベックス様はウシオ電機株式会社が100%出資している会社です。ここ、テストに出ますよ!
シェア35%、シネマプロジェクター用ランプはシェア65%です。
ウシオ電機すごい!

映画館とわたし

私の小学生時代は東京の日野市の団地で過ごしました。
裏が多摩動物公園!!丘陵を切り開いた山林のような地域。
濃密な自然のなかに幾何学的な人工の団地という、SF的未来都市という自分解釈。
映画との接点といえば、たまの父の休みのレンタルビデオか金曜ロードショー。
晴れていれば野山をかけまわり、雨が降ればファミコンゲーム、徐々に、雨じゃなくてもディスクシステム、PCエンジン。ような少年時代を過ごました。

いまだに緑がないと生活していけない感じや、空間の空の占有率が高くあってほしかったりはこの頃の環境の影響だと思うのですが、中学生になって神奈川県の宮前区へ引っ越して映画館が身近な存在にかわりました。

『ぴあ』や新聞で上映時間を確認した昭和と平成

東急田園都市線の沿線でしたので渋谷にある渋東シネタワー(現在のTOHOシネマズ渋谷)が行きやすく、よく見に行ってました。

2000年代以降は、郊外のショッピングモールや中核的な駅には映画館があってあたりまえになりました。しかし、それ以前は映画といえば、新宿か、渋谷か、池袋か、銀座(日比谷)か!上野か!みたいな感じで、映画の上映時間もスポーツ新聞などでチェックするか、ぴあ などの雑誌で。という時代でした。


ドルビーデジタル(5.1ch)初作品は『バットマンリターンズ(1992)』

『バットマンリターンズ(1992)』 を中学2年生で見に行ったのがおそらく大人無しで出かけた最初かもしれません。たぶん友達と一緒に行ったと思うのですが、誰と言ったのかは覚えてない……
映画にいくと必ずその作品の プログラム と 下敷き を買って帰っていました。

バットマンリターンズは5.1chサラウンド、ドルビーデジタルの初作品!(当時の私はそれ知らなかったと思いますが。)監督はティム・バートン

ティムバートンの作品を振り返りますと、ビートルジュース、シザーハンズをレンタルビデオでてますねぇ。
ナトメアー・ビフォア・クリスマスも有名で大変人気があり、ディズニーランドのホーンテッドマンションもコラボしてました。こうして作品振り返ると、やはり彼の独特の世界観は特別ですね。『マーズ・アタック!(1996)』が一番好きかもしれません。

ティム・バートン最新作はビートルジュース2が2024年に予定されています。
ティム・バートン監督作『ビートルジュース2』 米国公開日が2024年9月6日に決定(2023.5.10)
ちょっと楽しみですよね。

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この記事を書いた人

Hkurahashiのアバター Hkurahashi 代表取締役社長

株式会社オトナリウム代表取締役社長  
好きな言葉は  楽しみは春の桜に秋の月 夫婦仲良く三度くふめし

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